社長のごあいさつ
本日、2023年9月期第2四半期の決算発表を行いました。
「2023年9月期第2四半期決算短信」に記載の通り、当第2四半期連結累計期間(2022年10月1日から2023年3月31日まで)における世界経済は、ウクライナ等地政学リスクの高まりやそれに伴う化石燃料を始めとする諸物価の高騰に加え、欧米におけるインフレ抑止策の影響等で、景気の下振れリスクが残る状況が続いております。
高級二輪乗車用ヘルメット市場、特に先進国市場は、コロナ禍において、二輪乗用車が三密を避ける移動手段・レジャーとして人気が高まりました。ポストコロナかつ上述の世界経済の現状下、先進国市場を中心にかつての勢いが衰えてきており、今後どう推移するか注意深く見守っている状況ですが、現時点では需要が決定的に減退している事実は報告されておりません。かかる状況下、当社は期初に策定した計画通りに生産・販売を実行すると共に当社が推し進めているお客様のニーズに沿った新モデルの開発・製造及びお客様の安全をサポートする販売・サービス体制を引き続き成功裏に持続させました。
当第2四半期連結累計期間における日本及び海外を合わせた販売数量は前年度比1.6%増となりました。欧州市場の販売数量は、需要の落ち着きを反映して前年度比0.7%減とほぼ横ばいで推移しました。北米市場の販売数量は、過去1年において代理店が販売好調ななかで在庫の拡充を図った反動により、前年度比47.5%減となりました。日本市場の販売数量は、前年度比2.4%減ですが高水準を維持しています。アジア市場の販売数量は、中国において好調な需要が続くなか、前々期の代理店による発注出遅れの影響も一巡し、販売が前年度比101.8%増と大幅に増加したことから、前年度比74.9%増となりました。
当第2四半期連結累計期間の業績につきましては、中国を中心とするアジア市場の好調と円安効果が牽引し、売上高は15,216,229千円と前年度比1,776,725千円(13.2%)の増収となりました。資材費等のコストアップはありましたが、2022年10月に行った一斉値上げと新たに投入した新モデル(X-15シリーズ)発売に伴う単価アップ、加えて、販売費及び一般管理費が想定より費消されなかったことから、営業利益は4,923,797千円と前年度比978,923千円(24.8%)の増益となりました。経常利益は4,893,899千円と前年度比875,511千円(21.8%)の増益、税金等調整前四半期純利益は4,894,034千円と前年度比875,594千円(21.8%)の増益、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,456,916千円と前年度比742,428千円(27.4%)の増益となりました。
2022年9月期通期の業績(連結・個別)につきましては、当第2四半期(連結・個別)累計期間の売上高はほぼ計画通り、また各利益は計画値を上回って推移しておりますが、ポストコロナにおける2輪車用品需要の市場の推移、原材料価格の上昇リスク、為替の急変リスクや地政学リスクの高まり等様々な先行き不透明な要因も認められるため、現時点におきましては、2022年11月15日公表の通期連結業績予想を変更しておりません。今後、当社グループの状況により業績予想の修正の必要が認められた場合には、速やかに開示してまいります。
株主の皆様を始め、お客様並びにお取引先におかれましては、何卒より一層のご支援ご鞭撻を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
2023年4月26日

株式会社 SHOEI 代表取締役社長
石田 健一郎