社長のごあいさつ

本日、2024年9月期第3四半期の決算発表を行いました。

「2024年9月期第3四半期決算短信」に記載の通り、当第3四半期連結累計期間(2023年10月1日から2024年6月30日まで)における世界経済は、欧米における利上げ累積効果によるインフレ鎮静化が進行しつつ一方、ウクライナやイスラエルでの紛争は終結の目途がたたず、景気後退のリスクがある程度あるものの、総じて堅調な状況にあるとみられます。中国における不動産部門及び消費の低迷や、米国の対中国政策の影響を受け、景気の早期再浮揚には不透明感が伴うものと認識しております。

高級二輪乗車用ヘルメット市場については、上記の経済状況のなか、コロナ禍で高まった二輪乗用車ブームの減速に天候不順なども加わり需要が減退した一方、生産体制や国際物流の改善により製品が潤沢に供給された結果、第2四半期までは流通段階で在庫過多の状況にありました。しかしながら、代理店の発注調整により、足元では欧州、中国では過剰流通在庫の消化が進んでおります。中国においては、第2四半期までは流通における過剰在庫の影響を受け、今期投入した新規格製品に依存する厳しい状況でしたが、春先からは小売店舗への客足も少しずつ戻るなど需要回復の兆しが見えつつある状況にあります。

当第3四半期連結累計期間における日本及び海外を合わせた販売数量は、前年度比10.8%減となりました。欧州市場の販売数量は、欧州子会社の過剰在庫の影響で新規生産量は減少傾向となりましたが、主力モデル投入による新製品効果もあり、販売数量は前年度比5.7%減にとどまっております。北米市場の販売数量は、同国の景気が比較的底堅く推移しているうえ、同市場で人気のモデルをプロモーションして増量した結果、前年度比22.9%増となっております。アジア市場の販売数量は、中国以外のアジア市場は堅調だったものの、中国市場において上記の状況下で前年度比48.4%減となったため、アジア市場全体では前年度比38.8%減となっております。日本市場の販売数量は、ポストコロナにおいても比較的堅調な需要が続いており、前年度比4.0%増となっています。

当第3四半期連結累計期間の業績につきましては、販売数量こそ前年度比10.8%減少しましたが、新モデル投入効果、前連結会計年度における値上げと円安効果により単価が大きく上昇した結果、売上高は25,496,135千円と前年度比904,539千円(3.7%)の増収となりました。単価上昇に加え、未実現利益消去額が前年度比減少したものの、生産数量の減少に比べて製造原価が増加し、海外子会社の販管費が円安で膨らんだことから、営業利益は7,839,316千円と前年度比197,898千円(▲2.5%)の減益となりました。経常利益は8,061,109千円と前年度比67,269千円(▲0.8%)の減益、税金等調整前四半期純利益は8,053,856千円と前年度比74,717千円(▲0.9%)の減益、親会社株主に帰属する四半期純利益は5,623,538千円と前年度比65,627千円(▲1.2%)の減益となりました。

2024年9月期通期の業績(連結・個別)につきましては、当第3四半期連結累計期間の業績は、中国向け出荷が予算を下回った等の理由により販売数量累計は対計画で下振れしたものの、円安効果含め単価が上昇しているため、売上高・各利益ともにほぼ計画通りに推移しております。今後については、現在の為替レートが継続する場合、円安メリットを享受できる見通しですが、先行き不透明な状況が続くと思われることから、現時点におきましては、2023年11月15日公表の通期連結業績予想を変更しておりません。今後、当社グループの状況により業績予想の修正の必要が認められた場合には、速やかに開示してまいります。

株主の皆様を始め、お客様並びにお取引先におかれましては、何卒より一層のご支援ご鞭撻を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

2024年7月31日

株式会社 SHOEI 代表取締役社長
石田 健一郎

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