社長のごあいさつ

本日、2024年9月期第2四半期の決算発表を行いました。

「2024年9月期第2四半期決算短信」に記載の通り、当第2四半期連結累計期間(2023年10月1日から2024年3月31日まで)における世界経済は、引き続き不透明な景気状況に加え長期化しているウクライナ紛争やイスラエル内戦が消費者の消費意欲を減退させていること、中国における不動産市場の低迷に端を発する消費の落ち込みが顕著化していることから、全般的にモメンタムを欠く展開となっております。

高級二輪乗車用ヘルメット市場は、欧州では新型コロナ禍で高まったアウトドアブームが収束に向かい需要がかつてのペースに戻る一方で、生産体制や国際物流の改善により製品が潤沢に供給され、流通段階ではまだ在庫過多の状況にあります。ただし、主力モデル(NEOTEC 3、GT-Air 3)のモデルチェンジによる新製品効果もあり、過剰在庫が解消次第徐々に正常化していくものと期待されます。他方、中国では需要の落ち込みがより深刻であり、新規格対応製品を投入しているものの、まだ回復の兆しが見えない状況にあります。

当第2四半期連結累計期間における日本及び海外を合わせた販売数量は、前年度比6.9%減となりました。欧州市場の販売数量は、上述の理由で前年度比3.8%減にとどまっております。北米市場の販売数量は、同国の景気が比較的底堅く推移しているうえ、同市場で人気のあるモデルを出荷していることから、前年度比25.3%増となっております。アジア市場の販売数量は、中国以外のアジア市場は堅調だったものの、上述の理由で中国市場において前年度比46.1%減となったことから、前年度比30.8%減となっております。日本市場の販売数量は、ポストコロナにおいても比較的堅調な需要が続いており、前年度比1.0%増となっています。

当第2四半期連結累計期間の業績につきましては、販売数量こそ前年度比6.9%減少しましたが、新モデル投入効果、前連結会計年度における値上げと円安効果により単価が大きく上昇した結果、売上高は16,454,788千円と前年度比1,238,558千円(8.1%)の増収となりました。生産数量の減少に比べて製造原価は増加しましたが、単価上昇に加え、未実現利益消去額が前年度比減少したため売上高総利益が増加したことから、営業利益は5,275,069千円と前年度比351,271千円(7.1%)の増益となりました。経常利益は5,345,892千円と前年度比451,993千円(9.2%)の増益、税金等調整前四半期純利益は5,341,996千円と前年度比447,962千円(9.2%)の増益、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,738,243千円と前年度比281,326千円(8.1%)の増益となりました。

2024年9月期通期の業績(連結・個別)につきましては、当第2四半期連結累計期間の業績は、中国向け出荷が予算を下回った等の理由により販売数量累計は対計画で下振れしたものの、円安効果含め単価が上昇しているため、売上高はほぼ計画通り、また各利益は計画値を上回って推移しております。今後については、現在の為替レートが継続する場合、円安メリットを享受できる見通しですが、一方で中国向け等の販売が更に下振れする可能性もあり、先行き不透明な状況が続くと思われることから、現時点におきましては、2023年11月15日公表の通期連結業績予想を変更しておりません。今後、当社グループの状況により業績予想の修正の必要が認められた場合には、速やかに開示してまいります。

株主の皆様を始め、お客様並びにお取引先におかれましては、何卒より一層のご支援ご鞭撻を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

2024年4月26日

株式会社 SHOEI 代表取締役社長
石田 健一郎

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